=世界観=

 作品内の世界は私達の世界とほぼ同じです。

文化や国の位置等は同じですが、一般的な職業に「サンタクロース」があります。

また、魔法も普通に存在しています。

私達が慣れ親しんでいる動物の他に幻想生物(ドラゴンや妖精等)が当作品内に生息しています。

しかし、そんな幻想生物と人間は比較的遭遇率は低いです。

簡単なストーリー

"サンタクロース養成学校"を卒業した青年、娘は期待を胸に"サンタクロース協会"へ足を踏み入れた。

相方のトナカイを手に入れ『サンタの仕事』をヤル気満々だったが、守護天使に言われたのは三日間の訓練だった!?

はたして新人サンタ達は無事訓練をクリア出来るのだろうか!?


=サンタの仕事=

サンタクロースは子供達にプレゼントを配るだけでなく、通常の荷物配達、周囲に害を及ぼす生物の討伐等…人々への奉仕を仕事にしています。

仕事量の多さ、命の危険を伴う場合も多々ある為、昨今は希望者が減ってきているらしい。

現在、苦肉の策で破格の給金を条件に出している。

通常のサンタクロースはそれぞれ東西南北の部署に分かれて仕事をしているが、全ての地域の仕事をオールマイティーにこなす「アース部署」という場所もある。

また、この他にも養成学校等の教育関係部署、プレゼント等を作る製作部署、護衛討伐を専門にした傭兵部署、医療関係等…仕事部署は多岐に広がっている。

- この世界のサンタクロースとは -

世界のどこかに『サンタクロース協会』が存在しており、創立時から変わらない長老が総指揮をとっている。

協会には天から遣わされた天使達も多数働いている。

創立以前は天使達がサンタクロースと同じ仕事を行っていたが、手が足りなくなってきてしまい、天は人間であり聖人だった長老を「サンタクロース」に指名し、天使達と共に協会を設立させた。

今でこそ人間のサンタも多いが、天使の血を引く家系も存在している。

天使の血を引く純血のサンタを「ロイアル」

人間のサンタを「レプリカ」と呼ぶ。

サンタクロースになると同時に人間ではない別の生命体となり、身体的成長と老化は止まる。

寿命や老衰で死ぬ事はなくなるが、病気や怪我等で亡くなってしまうのは人間と変わらない。


=養成学校とは=

サンタクロースになる為には、世界各地に存在しているサンタクロース養成学校「ファイアプレイス」に入学し、卒業しなければならない。

国籍、人種、性別不問な上に、入学料や授業料も格安な為毎年多くの入学希望者を受け入れている。

ただし、卒業するにはいくつもの課題が用意されており、大半の若者は落第してしまう。

入るのは簡単だが、出るのは難しい。

全国の養成学校を取り仕切るのは、ロイアルの女性。

上部で働く唯一の女性サンタであり、女性がサンタとして認められるようにした凄い人。

- トナカイについて -

トナカイは主人となるサンタクロースの魂と遺伝子をコピーし、特殊な魔法で造られた体へ入れて完成する。

トナカイの遺伝子も組み込まれている為、主人とは全く異なった容姿になる。

主人となるサンタクロースに絶対的な忠誠を誓い、命を懸けて守り従う生き物。

度合いは違えど、サンタを愛し、愛情が深すぎるが故に命を落としてしまうトナカイも存在する。

トナカイは主人に名前を与えられると、その名前が『言霊』となり『鎖』となる。

鎖はトナカイを縛り、けして逆らえないようにする。鎖の形状で縛っている強度が分かる。

また、生まれてから一週間以内に名前を与えないと、トナカイは絶命してしまう。

名前(鎖)を与えてくれた者が主人となる為、万が一『元』が違う場合でも鎖で縛った相手が主人となる。

主人と魂が繋がっている為、その主人が死んでしまうとトナカイも共に絶命してしまう。

また、鎖が壊れた場合は主人トナカイどちらも絶命する。

しかし、トナカイ自身だけが死んだ場合は主人は絶命しない。

外見は主人と異なるが、瞳の色だけは魂と遺伝子を与えてくれた主人と同じ色になる。

- トナカイの能力について -

トナカイは主人と心を通わせる事によって無限大の力を発揮する。

ソリで空を飛ぶのが代表的な例で、お互いを信じあい認め合って初めて飛ぶ事ができる。

原理としては、トナカイの周りに空間を拒否する力(重力に近い)を発生させ身を浮かせる。

応用すれば飛んできた物を跳ね返したり、巨大で重い物を吹っ飛ばす事も出来る。

一人前に力を使いこなす事が出来るようになると、協会から専用のソリが支給される。

このソリは一人一人異なった形状となり、サンタクロースとトナカイの力と長所短所に合った物が製作部署の方から送られてくる。

ソリ等の出し入れはトナカイ、サンタが魔法で行う。

「アレを出したい(収納したい)」と念じると手元(または周囲)にポンッと出現する。

収納場所はトナカイの体内に持つと言われる無限空間(否物理)

収納限界はなく大きさ、個数、重さ等々制限がないので、多くの者はソリの他に武器や食料をしまっている。

ただし「収納物」は全て覚えていなくてはならない。

もし一つでも忘れてしまうと、忘れた物がトナカイの体内に出現してしまう(物理的に)

体内に忘れられた物が出現し、トナカイが亡くなってしまうケースが昔から多く起こっているので、協会側も注意を呼び掛けている。

ちなみに…

忘れられた物が体内に出現する時、その場所はランダム。

胃など比較的取り出しやすい場所の場合は一命を取り留める事も可能だが、脳や臓器の内側などになると…

また、食料のような人体に入れても支障のない物ならば大丈夫だが、武器の存在を忘れてしまった場合…目も当てられない惨劇になってしまう。

今現在、一番多くの収納物を持っているのは護衛討伐専門の部署のリーダー。

体内に300個程度の武器火器薬物等を収納している。


=ブラックサンタについて=

天使の血を引く家系「ロイアル」の中に極稀であるが、「黒い血」を持つ者が生まれてくる。

(言葉の例えではなく、本当にイカ墨のように黒い血)

黒い血を持つ者は殺戮衝動や破壊衝動を本能的に持っており、自身で抑える事は難しい。

それによって多くの者は黒い血を持つ子供が生まれると殺してしまうか監禁、または捨て子にしてしまう。

殺害または監禁してしまうならば(外界にとっては)影響がないのだが、捨て子にしてしまった場合大半は『ブラックサンタ』になってしまう。

『ブラックサンタ』は世界のどこかに存在する巨大な協会。

サンタ協会の敵対組織。

起源はサンタ協会とほぼ同時期らしい。

捨てられた黒い血の子供を引き取り、ブラックサンタへと育て上げる。

ブラックサンタはサンタクロースとは正反対に『奪う』事をしている。

奪うのはその人にとって大切なものであり、金や無機物だけではなく、記憶や心さらには命まで奪う。

ブラックサンタをまとめる王(サンタ協会でいう長老ポジション)は人間の子供を捕らえて弄び首を斬ってコレクションするという非道な趣味を持っている。

ブラックサンタはトナカイの代わりに自身の影を使役している。

こちらもトナカイ同様主人と姿は異なるが、トナカイ以上に忠実な僕となる。

ちなみに、生まれた黒い血の子供全員が殺されたり監禁されたり捨てられるわけではなく、キチンとサンタクロースとして働いている者も存在している。

だが、衝動を抑えられない事も多々あるので大半は護衛討伐専門の部署に勤めており日々「人々の為に」戦っている。

実際護衛討伐部署のリーダーは黒い血の持ち主。